前作のTVシリーズ「鉄甲機ミカヅキ」の不調が嘘のようだ。鬼才・雨宮慶太の新しい代表作と言っても過言ではないだろう。「牙狼・GARO」は人類を襲い、人間の魂を吸い取る魔族ホラーと戦う魔戒騎士の末裔・冴島鋼牙の物語である。
寡黙でストイックな鋼牙は、幼い頃から魔戒騎士となるための修行を受けており、マスカレーダーと呼ばれるマスクを装着し、黄金の鎧を纏うことで最強の黄金騎士ガロとなる。
シリーズはガロとホラーとの戦いを描く。エピソードごとに異なった特徴を持つホラーが出現するあたりも面白いが、「牙狼・GARO」の最大の見どころは、なんと言ってもアクションとCGの見事な融合である。横山誠アクション監督は、ワイヤーワークや日本伝統の殺陣など、あらゆるアクション・テクニックを縦横無尽に駆使。カッコ良く、迫力ある映像を創り上げた。これにオムニバス・ジャパンの手によるCGI、ミニチュア特撮などが加わった結果、劇場用映画並のクォリティを持つエピソードが続出。総監督・雨宮慶太の独自の世界観が最強のスタッフワークにより、新世紀に開花したと言えるだろう。
出演者ではヒロイン・カオル役の肘井美佳が時折見せるメイド、バーテンなどのコスプレ姿がキュート!(斉藤守彦)